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オススメの定番書 : UNIXという考え方
- UNIXという考え方―その設計思想と哲学
- amazon.co.jpより購入可能。
- 書名
- UNIXという考え方
- 著者
- Mike Gancarz/芳尾桂(訳)
- 価格
- 1,728円(税込)
- 仕様
- 21 x 14.8 x 1.2 cm、148ページ
- ISBN
- :978-4274064067
UNIXが持つ設計思想や哲学といったものを前面に押し出して解説した書籍。
UNIXは単にOSであるというだけではなく、その背景にソフトウェア作りに関する確固たる哲学が存在している。UNIXの根底にある考え方をいくつかの定理や小定理という形で紹介し、その理由をときには事例なども交えつつ説明している。
定理として掲げられ ているのは、プログラムは小さい単機能なものを作る、早期に試作する、移植性を重視する、シェルスクリプトで単機能プログラムを再利用する、正常に動 作していれば対話型メッセージは出力しない、100%の解ではなく90%の解を目指す、など。
それらの定理から派生した話題として、人間が作ることのできるシステムは3つまでであるという話や、UNIXと他のOSを比較して論じた章など、興味深い話題が詰め込まれている。
UNIXを学んでいくにあたっては、その考え方を理解しているかどうかで進歩のスピードが大きく違ってくる。そういった観点からも、これからUNIXを勉強する人は通常の技術書よりも先にこの本を読むことをお薦めしたい。また、すでにUNIXに慣れ親しんだ人も、その考え方を再確認する良い機会になると思う。分量もさほど多くないので、入門者が最初に読む書籍として、あるいはちょっとした読み物としても最適。